人類の「三大欲求」と言えば「睡眠欲」、「食欲」、「性欲」の3つ。
その中の「食」について考えてみよう。
2月ごろ、粉末にしたコオロギを給食に出した学校がある。というネタがインターネットで話題になった。
「コオロギ給食」がニュースになった
非難が多かった。私もいい感じはしなかった。虫は食べ物じゃあないだろう。
普通ラーメン屋で注文したラーメンにゴキブリでも入っていたりしたら大騒ぎじゃあないか。
コオロギならいいのか?。粉末にしたのは、見た目で拒否反応が起きるから見てばれないように隠して食べさせたんじゃないのか?。と思った。
実際にはそんなことは、なかったようですけどね。
テレビで見た昆虫食
私の知っている昆虫食の知識は本当に少ない。小学生のころテレビで見たことが少しある。
そのころのテレビ番組は海外に行き、その地域の文化を番組のネタにしていた。
「兼高かおる世界の旅」(これは古い。そうなんですの、オホホホホ。)とか、
「なるほど!ザ・ワールド」とか。
その番組で紹介されていた昆虫食が、メキシコの蟻をつかったものだった。
フライパンで白い粒粒を炒めていた。焼き飯を作っているみたいに見えた。米粒ではなかった。
蟻のたまごだった。説明されなければ蟻のたまごなんてわからないと思った。
もう一つがオーストラリアの芋虫だ。けっこう大きい。カブトムシの幼虫より大きく感じた。
朽ちかけた倒木をなたでバキバキ割っていき、木の中にいる芋虫を捕まえるのである。
それをくすぶっている灰の中に入れて焼く。焼き芋の要領で焼き芋虫を作る。
焼いてもやっぱり見た目は芋虫で、初めて口にする時は勇気が必要に感じた。
知識として知ってるのは、中国では蛾の蛹が食材になっているそうである。
世界では自分が思っている以上に昆虫食は蔓延っているのだ。
自分の昆虫食経験談
昆虫食はテレビからの知識だけではなかった。実際に食べたことが有った。
就職して、しばらくすると長期出張で群馬県で6年間ほど、仕事をした。
食事事情は、朝はコンビニ、昼は仕出し弁当、夜は適当にラーメン屋とか・・・。
その仕出し弁当のおかずとして、イナゴの佃煮が入っていた事が有った。
見た目はそのままイナゴ。同僚は引き気味に食べ残す人もいたが、私は気にせずに食べていた。
味はというと、小魚の佃煮と変わらないというか。多分、目をつむって口に入れたら、まずわからないと思った。
もう一つ。群馬県に長期出張している間に、長野県に出張した時、仕事を終わらせ、夜、お酒を飲みに出た時、飲み屋のつまみで出されたのがザザムシの佃煮。
その後はイナゴといっしょ。普通につまんでいた。
食べ損ねたムシも有る。学生時代、夏休み中に数人でドライブ旅行をした。
貧乏旅行で車中泊で一週間ほど長野県へ出かけた。
その旅行中にテレビ撮影している場面に出くわした。ご当地の歴史や食べ物を紹介していた。
その食べ物の中に蜂の子が有った。撮影をちょっと離れたところから見ていたので、蜂の子がどういう物かまでは確認できなかった。
撮影が終わるとテレビクルーが周辺の人達に声を掛けた。「よかったらどうぞ」撮影で使用した食材等を持ち帰っても良いよということだ。
私は、蜂の子に興味が有ったので、食べる事が出来るかなと思って、撮影している場所に近づいたのですが、もう遅かった。
地元の人たちが群がって蜂の子に手を出していた。私は食べるどころか、近くで蜂の子を見ることもできなかった。
蜂の子は長野県ではものすごい人気の有る食材なんだなと思った。
味が良いからと言う事もあると思ったが、希少性があるからなのかなと思った。
批判の理由
普通に、ムシそのものを触るのも嫌だと言う人も結構る。そういう人たちからすれば、触るのも無理なのに、食べるなんてとんでもないと考える人がいてもおかしくないと思う。
「コオロギ給食」の件もムシに触るのも嫌系の人達の生理的に無理だからと言う事と思った。
でも、「コオロギ給食」の件以前から昆虫食は存在していて、それらについて、昆虫食反対などの声は小さかったと思う。
今回反発が大きかったのは、自分なりに考えると、二つのパワーワードがあったからだと思う。
一つ目が「給食」で、もう一つが「粉末のコオロギ」だ。
「給食」
私は小学生の頃の昼食は給食が提供されていた。
そして一般的に給食は食べ残してはいけないものだった。
今回の「コオロギ給食」も食べるのを拒否してはいけない様に思われたのではないだろうか。
私は「コオロギ給食」の話を聴いた時、拒否できない状態だったのではないかと思った。
実際には、生徒たちにも、父兄にも説明されていて、それでも有志だけに昆虫食は提供されたらしい。
「粉末のコオロギ」
我が家では犬を飼っていた時が有った。定期的に犬に虫下しの薬を与えるのだか、その薬が錠剤だった。
そのまま、餌の中に入れて食べさせると、錠剤の薬だけ食べ残されたりした。
なので、錠剤を粉々に砕いて餌の中に混ぜて食べさせたりした。
この二つのパワーワードにより、私の中では
「拒否しにくい給食で、昆虫とわからない様に粉末にしてコオロギを食べさせようとした。」だった。
私はこれでほぼ昆虫食反対派になった。私以外も反対派になった人が増えたと思う。
これが文化祭で昆虫食が試食会とかだったら、将来の食糧不足を考えてとか、研究発表の形だったら、評価は180度違って絶賛されていたかもしれない。
なんて意識の高い学校だろうとか学生さんたちだろう。
とか。タイミングが悪かったと思う。
個人的には、コオロギを食べたいとは思わない。でも、将来タンパク質が不足して、食料危機もあり得るというなら、昆虫食の研究は必要と思う。
研究されている方々は世間に不安を与えない様に情報は適時広報してほしい。