給食の時間001

旧私欲の時間のタイトル給食

人類の「三大欲求」と言えば「睡眠欲」、「食欲」、「性欲」の3つ。
その中の「食」について考えてみよう。

韓国で食事が変わってきた

〈朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2023/03/26〉 配信では、今、韓国の飲食店で新たな注文方法が話題になっているそうです。
「おまかせ」と言う物で日本から伝わったものらしいです。

韓国の「おまかせ」

例えばソウルの或るカフェでは、4,000~7,000円で「コーヒーおまかせ」と言うメニューがある。
バリスタがコーヒー豆の品種を決め、豆の炒り方・抽出方法を吟味して3~9杯お客に提供するのだそうだ。
またある飲食店では、腸詰め料理を約5,000円で、夕食時・週末は約7,000円で前菜からメインディッシュをコースとして提供する。飲み物は別途だそうだ。

なので少々割高になるらしい。

日本の「おまかせ」とは、ちょっと違うようにも思えます。

①私の考える「おまかせ」ぽいもの

私の思い描いた「おまかせ」は韓国式のとちょっとちがう。
言葉で言い表すとどうなるだろうか。うまく言う表せないかも・。
なので、イメージを寸劇で表した。

料理屋の入り口が開く。ガラガラ・・・
「いらっしゃいませ」入り口からお客が来たのに気付いた店員が声をかけた。
「おじゃまするよ」白髪の着物がよく似合う老人があいさつしながら店に入って来る。
老人は店員に導かれるでもなくカウンター席へ向かい、座る。


カウンター向かいの板場で調理に集中していた料理長が老人が来店したのに気付いて、顔を上げた。
「いらっしゃい、御隠居」にっこりとあいさつした料理長の笑顔はお客用の笑顔ではない、顔見知り用の笑顔だ。
御隠居と呼ばれた老人は、近所の呉服屋の御仁である。
もう、店は息子に譲り、今は、すっかり隠居生活なのである。
もう、長い間この店に通っている。すべてのメニューを味わっているのだ。
料理長の方も、御隠居の味の好みは知り尽くしているのである。


「すっかり春だね・・。ホント温かくなった。」
「エエ・・・。桜もすっかり葉桜ですよ。」
などと世間話をしている。
「ご隠居。いいしんこが入っているんですよ。」「おおそうれは、うまそうだ。」
「にぎりますか。」「う・・ん、そうだな。ちょっと酒が欲しいかな。まかせるよ。」
「はい、おおい、御隠居に日本酒。人肌で。」


「はーい。」奥の方から返事をしながら店員が近づいてくる。
店員の持つ盆の上にはお銚子とおちょこが載っている。店員もすっかりご隠居の好みを理解しているのだ。

なんかこんな感じ?料理店と客の間柄と言うより、知人との間柄似たいなと言うか。
料理は料理人におまかせ、たぶんその店のメニューに無い物だったり、でもその料理にお代をはらうお客、金額も気にしない。

②子供の頃見た「おまかせ」ぽいもの

子供の頃見たテレビドラマで「ちょっとマイウェイ」と言うのが有りまして。
洋食レストラン店が舞台で、桃井かおりさんが主人公だったのかな、
のほほーんとした感じが魅力的で面白いドラマでした。
緒形拳さんがそのレストランの料理長で、料理の腕前が抜群なのに人としての生き方がへたくそな感じの演技だったと思います。


ちょっとマイウェイ DVD-BOX


洋食と言うのは、コースと言うのがあって、前菜、スープ、メイン、デザートみたいな感じだったかな。
最初から予定された料理でコースが決められていて、料金が決まっている。または、各料理をチョイスして、コースを作り、料金が決まる。そんな感じで見ていました。


ドラマ内で、ある日、そのコースを決められないような金額で予約を受けてしまい、どたばたする、どんな料理が用意できるんだー、なんてのがあったのを覚えています。
子供ながらに記憶に残っていたのは、金額は決まっているのに、料理が決まっていないなんてのがすごく新鮮に感じたんです。


近所のラーメン屋にいって食事するにしても大概、食べたい物を注文します。
味噌ラーメンお願いします。とか、デパートの食堂でもお子様ランチが食べたいと言って食券を購入してました。
食べたい物を注文するのが普通だったわけです。
ですが、テレビの中のレストランでは食べたい物を注文するのでなく、料金を告げて料理を伝えないのが不思議だったんです。


これなんかも一つの「おまかせ」なのではないでしょうか。

③仕事をするようになって経験した「おまかせ」ぽいもの

社会人にならると、色々と変化するものが有ります。
その一つが食生活、今までと違って外食が増えました。
それと会社の人たちとの会食を行うようになりました。忘年会とか新年会とかもそのたぐいです。


居酒屋などですることが多かったように思います。参加人数と一人当たりの金額を店側に告げて予約を入れるわけです。
女性が幹事を引き受けてくれるとコース内のお品書きまでチェックしておいてくれて、「この居酒屋さんはこの料理がおいしいのよ」なんて言われて、非常に会食が楽しみになります。

これがまた男性が幹事だと違う場合があります。
「係長、今日行くお店はどんなものを食べさせてくれるんですか?」
「うーん・・・」
「えっ、・・・。」
「あっ!でも飲み放題だから。ビールとサワー。」
「ああ、それならよかった。」


この私と係長の会話に、酒飲みだけが宴会の目的じゃあないんだぞと酒飲みの好きでない人たちの視線が痛くって・・・。
いやいやここで言いたいのは、私と係長のあまりにも酷い食への感覚の話ではなく、居酒屋宴会のコースの中身も確認しなで、料理を楽しむのも一つの「おまかせ」なのかと思ったのです。

まとめ ぽいもの

韓国の「おまかせ」は、③に近いのかなと思いました。
かつ、料理を提供するに当たり、付加価値をつけていっている。
料理長のおすすめ的なものであるように思えます。

日本でも食がブームになったことが有りました。20~30年ぐらい前だったと思います。
グルメブームなどと言っていました。
料理の材料・作り方・作る為の心構えなどに執着し、料理の付加価値を高めていきました。食を題材にした漫画・アニメ・テレビドラマが非常ににぎやかになりました。
食材へのこだわりの雑誌やテレビ番組なども有ったりしました。これはこれでサブカルチャーの裾野を広げたのだと思いました。

この作品が、日本のグルメブームを作ったのかもしれません。


ただの栄養補給の為の食が、付加価値をつけるこのによって、どんどん別の欲求を作り出して行ってます。
お腹を満帆にするだけでは、欲求を満たせなくなってきているのでしょう。


韓国も同様の欲求を求め始めているんでしょう。食を楽しもうとしているのでしょう。
韓国はテレビドラマを作るのが得意です。
チャクナム以上に食へのこだわり作品が登場するかもしれません。
ドラマ好きの人は期待してよいのではないでしょうか。

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